感謝のことばの安売り
“ご質問ありがとうございます”
これは最近流行っているのでしょうか?
様々な質疑応答の際に、質問を受けた側が、
枕詞のようにまずこれから始めるケースが最近目につきます。
感謝の言葉を乱用すると、その言葉は重みを失います。
もはや、質問に対する感謝の言葉
「ご質問ありがとうございます」
は、挨拶言葉のようになってしまっています。
中には、質問する側も当てられた時に、
「(ご指名)ありがとうございます」
と言っているケースもあります。
まるで質疑応答のやり取りでは、発言の前に
「ありがとうございます」
で始めるルールがあるかのようです。
感謝の言葉だけではなく、誉め言葉も
「すばらしい」
を乱用しすぎては、
「本心ではなく、とりあえずの称賛だな」
と相手は察してしまいます。
感謝や賞賛の言葉は、心底そう思った時に発すればいいでしょう。
その方が、言葉の価値を失わずに済みます。